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保育観
ぽんぽん先生ブログ【ブログから、子どもたちへの思い・考えを知っていただけたら嬉しいです♪】
先月、解離性動脈瘤と診断されました。幸いにも、痛み止め等の薬の処方のみで、自然と回復に向かっています。皆さんも、これから暑い日が増えるということもあり、自身を労り、お身体に気を付けてお過ごしください。
さて、前回のブログで書いた保育観【私たちがすべきことは、自分の人生を諦めない。「生きる」を選択できる心の土台を作ること。楽しいを感じ取れるよう、自分は何が好きだと気付くことの出来る環境であること。それこそが、私がいま思う理想の園の姿です。】で保育を行なうには、開園当時(2016年)、職員の保育観を変えていく必要がありました。どこの馬の骨かもわからない私が保育園を開園するのですから、「園のブランド」で応募に至ることはなく、「新規に開園する園だから」との理由で入社してくれた職員が多かったかと思います。それでも、その保育観を掲げて前に進むことに理解を示してくれる職員は居て、そうした職員はいまも当園で素敵だと感じる保育をしてくれています。
ただ、そこには反発する職員が立ちはだかります。
いま思えば、それは私自身の勉強不足。なぜ、そうした保育をする必要性があるのかという保育観、子どもたちの子ども観をしっかりと説明出来ていなかったと思いますし、いまほどその術を提示できる知識がありませんでした。
ただ、当時2歳の娘をもつ父親として、違和感を覚える保育がそこには存在していました。掃除を優先して、ベビーゲートに入れられる子どもたち。保育室の水道は、遊ばないように固く締められる。こうした行動の奥にあるのは、ケガをさせたくないという建前の、大人の都合が優先される保育観。この状態が放置されると、子ども観を優先した保育とはかけ離れ、例えば、園児全員が食事用エプロンを食器の下に挟み込まれ食事をして、お昼寝から早く目覚めても決められた時間まで布団の上から動かないように言われます。
私からその反対側にある保育の提案をすれば、「ケガをしたらどうするんですか?」と、だいぶ脅されました。でも、そのおかげで、たくさんの書籍を読み漁りましたし、どうしたら理想を実現出来るかを、同じ保育観を持つ職員と考えてきました。
物事には流れというものがあり、気を許すと、目指すべき理想から離れていきます。その流れに立ち向かい維持するには相当の努力がいりますが、同じ保育観を持つ職員が増えてきて流れは緩やかになり、職員自らが率先してその向きを変える瞬間を目の当たりにすることさえあります。そうした姿は本当に誇りです。正直、まだ至らぬところが多々あり、保護者さんにご迷惑をお掛けすることもあります。ただ、私たちが考える保育観、子ども観を、常に組織の中心に置き、園児と保護者、職員が一体となった保育運営ができように、これからも、日々、努力をしていきたいと考えています。
つづく・・・ドキュメンテーション